Claude Haiku 5.5とGPT-6 Lunaは、AnthropicとOpenAIがそれぞれ提供する低価格な小型モデルです。タイトルの「ChatGPT Luna」はOpenAIのGPT-6 Lunaを指します。APIで利用でき、10月8日からChatGPT FreeとGoのチャットにも順次導入されています。
ひとことで結論
2026年10月8日時点で、2つのモデルの短いpromptのAPI標準料金は同じです。100万tokenあたり入力0.10ドル、出力0.50ドルです。Artificial Analysis(AA)のmax設定では、Haiku 5.5の知能指数が43、Lunaが38です。一方、Lunaの暫定タスクあたりコストは0.07ドルで、Haiku 5.5は0.21ドルです。AAで両方をmaxにすると、Haiku 5.5は1秒あたりの出力が速いものの、500-tokenの回答を終えるのはLunaのほうが速くなります。この記事は、2026年10月時点のClaude Haiku 5.5とGPT-6 Lunaを対象にしています。
仕様と料金を確認
まず、tokenとはモデルの料金計算に使うテキストの単位です。入力はモデルに送る内容、出力はモデルが返す内容です。長いpromptの追加料金が適用されるかは、1か月の合計利用量ではなく、1回のリクエストで判定します。以下は2026年10月8日時点の公式API標準料金です。キャッシュの作成、Batchなどは別料金です。
| 項目 | Claude Haiku 5.5 | GPT-6 Luna |
|---|---|---|
| 短いpromptの入力(100万tokenあたり) | 0.10ドル | 0.10ドル |
| 短いpromptのキャッシュ読み取り(100万tokenあたり) | 0.01ドル | 0.01ドル |
| 短いpromptの出力(100万tokenあたり) | 0.50ドル | 0.50ドル |
| 長いpromptのしきい値 | 100K超 | 272K超 |
| 長いpromptの入力/出力(100万tokenあたり) | 0.50/2.50ドル | 0.20/0.75ドル |
| 長いpromptのキャッシュ読み取り(100万tokenあたり) | 0.05ドル | 0.02ドル |
| コンテキスト長 | 1M | 1,050,000 |
| 最大出力 | 128K | 128,000 |
| effortの段階(デフォルト) | low、medium、high、xhigh、max(medium) | none、low、medium、high、xhigh、max(medium) |
| 知識のカットオフ | 2026年6月 | 2026年5月18日 |
表にあるeffortは、モデルに「もう少し考えさせる」ための調整です。高くするとスコアが上がる傾向があり、token使用量と費用も増える傾向があります。同じ名前の設定でも、思考量が同じとは限りません。どちらもデフォルトはmediumです。以下でスコアやコストを比べるときは、設定を明記します。
Lunaの長いpromptの料金は、OpenAIが示すルールから計算しています。入力が272K tokenを超えるリクエストでは、入力とキャッシュの料金が2倍、出力が1.5倍になり、リクエスト全体に適用されます。
両者で差が出る例として、1回に15万tokenのpromptを送る場合を考えます。Haikuは10万のしきい値を超えるため、入力は15万 × 0.50ドル ÷ 100万 = 0.075ドルです。Lunaは272Kに届かないため、15万 × 0.10ドル ÷ 100万 = 0.015ドルで、Haikuの5分の1です。ここでは入力分だけを計算しており、出力は含みません。
性能:スコアが高いのは?
AAの知能指数は複数のテストをまとめたスコアです。次の表では、各行で同じ名前の設定を比べています。「タスクあたりのコスト」はAA指数テストの加重平均費用で、暫定値です。入力、キャッシュ、推論、回答のtoken使用量を含むため、100万tokenあたりの標準料金とは別の数字です。Haiku 5.5の費用には、100Kを超える長いpromptの追加料金がまだ含まれていません。
| 設定 | Haiku 5.5の指数/タスクあたりのコスト | GPT-6 Lunaの指数/タスクあたりのコスト |
|---|---|---|
| max | 43/0.21ドル | 38/0.07ドル |
| high | 38/0.08ドル | 33/0.03ドル |
| medium | 34/0.05ドル | 30/0.02ドル |
同じ名前の設定で比べると、Haiku 5.5はすべての行で4〜5点高く、タスクあたりのコストも高くなっています。highでは38点対33点、タスクあたり0.08ドル対0.03ドルです。AAで両方をmaxにしたとき、タスクごとの出力token合計(推論と回答を含む)はHaiku 5.5が約16.2万、Lunaが約5万で、約3.2倍です。
Vals Indexは別の独立した評価です。両方をmaxにした場合、Haiku 5.5は54.31%、Lunaは51.22%です。Valsのテスト1回あたりの費用は、Haiku 5.5が2.991ドル、Lunaが0.431ドルです。
2026年10月8日のArenaテキストランキングにはLuna(gpt-6-luna-max、1443点)が掲載されていますが、Haiku 5.5はまだ掲載されていません。そのため、この情報源では直接比較できません。
Anthropicの発表資料にも、Haiku 5.5がGPT-6 Lunaを上回った項目が載っています。ただし、テストした組織は同じではありません。OSWorld 2.1のオフラインサブセットは両方をmaxにし、LunaはAnthropicがOpenAI API経由で独自にテストしました。FrontierCodeはCognition、GDPval-AAとAA-BriefcaseはAAが独立してテストしています。OpenAIがSolとLunaを発表した記事では、Haikuとの比較はありません。
速度
速度は指標を分けて見ましょう。1秒あたりの出力token数は、AAのhigh設定でHaiku 5.5が178、Lunaが112です。一方、回答全体にかかる時間はどうでしょうか。AAは500 tokenの回答にかかるエンドツーエンドの時間を測定しており、highではHaiku 5.5が29.49秒、Lunaが23.75秒です。両方をmaxにした場合は371.33秒対112.54秒です。つまりHaiku 5.5は出力中の速度が速い一方、出力の前に考える時間が長くなります。最初のtokenが出るまでの時間もLunaが短く、low設定では3.23秒対11.19秒です。highまたはmaxで500 tokenの回答を比べると、完了はLunaのほうが速くなります。これらはAAの測定値で、実際の速度はサービス提供元や負荷によって変わります。
どう選ぶ?
どちらも公式には大量の作業向けとされています。OpenAIのモデルページではLunaを「集中的で大量のタスクに最適」な効率的なモデルと説明しています。AWSの公式ブログはHaiku 5.5を紹介する際、計画と判断をOpus 5.5に任せる組み合わせを示しています。以下のどれにも、すべての人に当てはまる正解はありません。
- 短い作業を大量に処理し、AAの知能指数を重視するなら、まずHaiku 5.5を試しましょう。両方をmaxにすると43点対38点です。個々のタスクでは結果が異なることがあります。
- タスクごとの予算を抑えたい場合や、回答全体の待ち時間が気になる場合は、まずLunaを試しましょう。AAで両方をmaxにした場合の暫定タスクあたりコストは0.07ドル対0.21ドルです。
- 1回の未キャッシュ入力が10万tokenを超え、入力料金を抑えたいなら、まずLunaを試しましょう。15万tokenの入力料金はHaikuの5分の1です。合計料金には出力分も加わります。
- すでにどちらかのエコシステムを使っているなら、同じ会社のモデルを選びましょう。Claude CodeのユーザーはHaiku 5.5、CodexのユーザーはLunaから試すと、切り替えの手間を省けます。
- それ以外の場合は、自分の実際のタスクを20件選び、それぞれで試して品質と費用を比べてから決めましょう。
テストはデフォルトのmediumから始め、品質が足りなければ上げます。effortを上げると使用量は増える傾向がありますが、どのタスクでも必ず増えるわけではありません。標準料金だけでなく、タスクを完了するまでの総費用を確認しましょう。
無料で使える?
Haiku 5.5:AnthropicのHaikuページによると、Free、Pro、Max、Team、Enterpriseのユーザーはclaude.aiで選択できます。ウェブ、iOS、Androidで利用できます。
GPT-6 Luna:OpenAIは2026年10月7日、ChatGPTのFreeとGoのチャットにGPT-6 Lunaを提供すると発表しました。10月8日から順次展開されるため、アカウントですぐに表示されるとは限りません。チャット版は日常会話向けに調整されており、API版のLunaとは完全には同じではありません。デスクトップアプリのWorkとCodexは今回の更新に含まれません。プランページによると、Free(0ドル)とGo(月8ドル)ではStandard速度のGPT-6 Lunaを利用できます。ただし、順次展開の状況によります。
2026年10月8日時点で、上記の公式ページには、この2つのモデルを無料プランで使う際の固定の数値上限は記載されていません。残りの利用量やリセット時刻は、アカウントに表示される内容を確認してください。
無料アカウントで対象モデルを選べるようになったら、両方に同じ質問を送り、回答の品質や待ち時間を比べてみましょう。これはチャットの使い心地を比べるもので、この記事のAPI評価を再現するものではありません。
小企鵝のまとめ
料金表は同じでも、得意な点は異なります。AAのmax設定ではHaiku 5.5のスコアが高い一方、500-tokenの回答を早く終えるのはLunaで、暫定タスクあたりコストも低くなっています。簡単に言えば、スコアが伸び悩むならHaiku 5.5を、請求額や待ち時間が気になるならLunaをまず試しましょう。実際の差はtokenをどれだけ使うかにあります。まず自分のタスクを測ってから決めてください。Haiku 5.5自体の紹介はこちらを、ChatGPTについてはChatGPTの概要をご覧ください。
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この記事は、AIツールの機能紹介とサブスクリプションプランの消費者向け比較であり、証券や投資の助言ではありません。実際の料金は各プラットフォームの公式発表に従います。記事の情報は古くなっている可能性があります。情報確認日:2026年10月8日。